ポイントサイトのポイントインカムに「インカムファンディング」という一風変わったコンテンツがあります。
ポイント稼ぎに直接役立つ内容ではありませんが、ポイントインカムの使いやすさの改善に繋がる興味深いコンテンツなので詳細について解説していきたいと思います。
目次
インカムファンディングとは?
インカムファンディングは掲載中のプロジェクト(後述)へユーザーが寄付(ポイント)・投票し、それらが一定数以上に達すると実際にプロジェクトがスタートし、最終的に新しいサービスやコンテンツがリリースされるという内容です。
簡単に言うなら最近流行りのクラウドファンディングのポイントサイト版といったところです。
要するにインカムファンディングは「プロジェクト(サービス・コンテンツ)の需要を事前に調査し、その需要に応じて運営が開発の是非を判断するためのコンテンツ」です。
プロジェクトの例
インカムファンディングのプロジェクトの具体例は以下の通りです。
割とどうでも良い内容のプロジェクトもありますが、「トロフィー制度のスタンプ履歴」や「ポイント交換の番号入力の省略」といったユーザーの利便性が改善されるプロジェクトもあってなかなか侮れません。
寄付・投票の方法
プロジェクトへ寄付・投票する方法は至って簡単で、
- プロジェクトの詳細ページを開く
- 「寄付する(投票する)」をクリックする
という手順だけでOKです。
通常のクラウドファンディングと同様に、寄付の場合はポイント数に応じてプロジェクト完了時に特典(1口毎にトロフィー制度のスタンプ1個)を貰えます。
なお、万が一目標に達しなかったときは寄付したポイントは全額返還されます(通常のクラウドファンディングと同様)。
新規要望は目安箱から
プロジェクトは基本的に運営側が用意するようですが、ユーザーが目安箱から送った意見もプロジェクトとして採用される可能性があるとのことです。
目安箱への意見の送り方は以下の記事をご参照下さい。
インカムファンディングの評価など
以下、私がインカムファンディングに対して感じたことです。
メリット
ユーザーの意向に沿った開発がなされる
運営がリリースしたサービスに対してユーザーから「そんなの要らない」とか「そんなものよりあっちを何とかして欲しい」といった声が出ることは少なくないと思います。
運営がユーザーの需要を読み違えたことが原因であり、運営が時間と労力をかけて開発したサービスがユーザーにとって不要なものだったとしたらこれほど悲しい状況はありません。
このような出来事はポイントサイトに限らず実店舗を含めたどのようなサービスでも起こりうる悲劇です。
一方で、インカムファンディングは運営がサービス・コンテンツの開発に着手する前にユーザーからの需要を調べることができますので、ユーザーが強く望む機能は当然実装されますし、逆にそれほどでもない(= 目標に達しない)機能は開発見送りとなります。
ユーザーとしては欲しいものだけが手に入ることになるので、今後ポイントインカムがより使い勝手の良いポイントサイトになっていくことが期待できるのではないでしょうか。
また、運営側としてもユーザーが希望しているものを開発できる環境はやる気に繋がるはずなのでそういうメリットもあると思います。
賛同者が集まれば希望が叶う
今までも目安箱を利用すればユーザーが運営に色々な要望を送ることはできました。
しかしそのような要望はあくまでも個人的な「いち意見」でしかなかったため運営が不要だと判断したらそれ以上の進展は一切ないという問題点がありました。
一方、目安箱に送った内容がインカムファンディングのプロジェクトに採用されれば「要望を送るほどではないけれど実はこういうサービス・コンテンツが欲しかった」という他のユーザーの隠れた需要を掘り起こすことができますし、そういった需要が多数集まれば最終的にプロジェクトがスタートします。
インカムファンディングには個の意見を多の意見にする力が秘められていると思います。
デメリット
実現までの道のりは厳しい
かといって良い面ばかりでもありません。
というのも、目安箱から送った要望が実装されるためには、
- 運営がインカムファンディングのプロジェクトとして採用する
- プロジェクトが目標に到達する
という2つの壁を乗り越えなければならないからです。
特に問題なのが1つ目の「運営に採用されるかどうか」という点であり、ここをパスしなければインカムファンディングで賛同者を募ることすらできません。
当然ながら寄せられた要望全てがプロジェクトに採用されるわけではないため、今までよりも要望が叶いやすくなったとはいえ実現までの道のりが長いことには結局変わりないと思います。
また、ユーザーの要望が採用されたプロジェクトであっても「目標(寄付額 or 投票数)」を決めるのは運営です。
従って、「実現にコスト(時間・労力・お金)がかかるからよほどの高需要でなければ開発に着手できない」と判断されると目標がものすごく高くなる可能性もあり、その点も実現までのハードルを上げる一因になるのではないでしょうか。
運営方針がブレる可能性あり
インカムファンディングはユーザーの要望に沿ったサービス・コンテンツの開発・リリースがなされるというメリットがある一方で、ユーザーの意見に運営の方針が左右されるというデメリットもあります。
良く言えばユーザー目線、悪く言えばユーザーへの迎合です。
後者になってしまうとユーザーの意見に合わせてポイントインカムのコンセプトや運営方針がブレブレになる危険性があると思います。
例えば、ポイントインカムは広告の還元率・ポイント数が高い上に広告を利用することで+αでポイントを稼げるコンテンツが豊富であるという点が他サイトとの差別化に繋がっており強みでもあります。
しかし、例えば「無料コンテンツをもっと増やして欲しい」という意見に迎合して無料コンテンツを増やし(無料コンテンツで放出するポイントを確保するために)広告の還元率・ポイント数が下がるようなことがあるとせっかくの強みが失われてしまいかねません。
そうなるとポイントインカムの存在意義自体がなくなってしまうため、運営はユーザー目線に立ちつつもサイトのコンセプトに反することはプロジェクトとして採用しないという確固たる運営方針を持ち続ける必要があります。
「寄付」が存在する意味
インカムファンディングはクラウドファンディングの体なのでプロジェクトへの賛同は「投票」もしくは「(ポイントの)寄付」にて表明することになります(投票なのか寄付なのかはプロジェクト毎に固定)。
実際のクラウドファンディングではないのだからわざわざポイントを寄付する意味がないようにも感じられますが、ユーザーの本気度を調査するために寄付が存在しているのだと思います。
というのも仮に「投票」しか存在しなかった場合、「このプロジェクトに賛成しますか?」と問われれば内容を問わず「はい」と答える(= 投票する)人がほとんどであると予想されて本当の需要を見極めることができない可能性が高いからです(投票はコストゼロ&デメリット皆無なので、「投票」のプロジェクトがあったらユーザーとしてはとりあえず投票しておいた方が良い)。
一方で「寄付」の場合は少なからずポイントを消費するため、「(お金と同様の価値がある)ポイントを消費してでもこのプロジェクトがスタートして欲しい」というユーザーの賛同のみを集めることができてより正確にプロジェクトの需要を判断できるという理屈です。
そういう意味では「投票」は需要の正確な調査という点においてはほとんど意味がないため「寄付」ではなく「投票」のプロジェクトは最初から着手が確定している出来レースなのではないでしょうか(あくまでも個人的な意見であり根拠は一切ありません)。
まとめ
インカムファンディングはポイント稼ぎに直結するコンテンツではないものの、インカムファンディングによって新しいサービス・コンテンツのリリースや正確な需要の把握がなされれればポイントの使いやすさや稼ぎやすさが今以上の水準になることを期待できるはずです。
問題はどの程度のプロジェクトが掲載されるのか、目安箱から送った要望はどの程度プロジェクトとして採用されるのかといった点ですが、そのあたりは運営に期待したいと思います。
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