目次
はじめに
当記事で言う「広告」とは申し込みをすることでポイント還元を受けられるような「案件」を指しているわけではありません。
一般的なブログやニュースサイトなどの空きスペースや記事の末尾などによく掲載されているような「サイト運営者が広告収入を得るための広告」を指しています。
当記事を読み進める際にはその点にご注意下さい。
ポイントサイトの怪しげな広告
ポイントサイトを巡回していると、たまに「○○するだけで月収100万円!」のような怪しげな広告(※)が掲載されていることがあります。
※主にスマホ版のサイトでよく見かけますので興味があればページを繰り返しリロードしてみて下さい。
数回もリロードすれば何種類か表示されるはずです。
単に怪しいポイントサイトに怪しげな広告が掲載されているというだけなら理解できる組み合わせですし放っておけば良いだけなのですが、大手ポイントサイトにも掲載されていることがあるのでちょっと違和感を覚えることも少なくありません。
当記事では、まともなポイントサイトに怪しげな広告が掲載されている(掲載されてしまう)理由や、そういった広告を発見したときの対処方法などについて解説していきます。
ネット上の広告の種類
その前に、まずはネット上に存在する広告について理解する必要があります。
私が把握している限りではネット上の広告は大きく以下の3種類に分けることができます。
任意に掲載するタイプ
正式名称が分からなくて申し訳ないのですが、ブログやサイトの運営者が任意に掲載するタイプが一番メジャーなタイプだと思います。
例えば、当サイトに掲載している以下のようなポイントサイトの友達紹介用のバナーもこのタイプに分類されます。
このタイプの広告の大半は広告の取り扱い業者であるASP(Application Service Provider : アプリケーション・サービス・プロバイダ)業者からサイト運営者がサイトの内容に適したものを選んで自ら掲載しています。
検索連動型広告
次に、検索エンジンに表示される「検索連動型広告」というタイプがあります。
検索連動型広告は検索エンジンに入力されたキーワードに一致(または関連)する広告を検索結果と一緒に表示する仕組みで、Googleの「アドワーズ」やYahooの「Yahoo!プロモーション広告」が有名です。
例えば、Googleにて「ダイエット」で検索すると表示される内容は以下の通りですが、これらのうち青枠部分は通常の検索結果・赤枠部分は検索連動型広告の仕組みによって表示された広告となります。
昔は検索結果と広告部分が区別しにくくインターネットに慣れていない人は広告を検索結果だと思ってクリックしてしまうといった問題がありました。
しかし、現在はユーザーの利便性の向上が最優先事項という風潮があり、広告にはきちんと「広告」というラベルが付くようになったのでかなり分かりやすくなったと思います。
ちなみに、広告主は広告が1回クリックされるごとに広告料金を支払う仕組みで、上記の例の「ダイエット」のような需要の多い超激戦区のキーワードだと1クリック毎に数百円くらいの広告費が必要だったりします。
コンテンツ連動型広告
最後に、サイト内に表示される「コンテンツ連動型広告」というタイプがあります。
サイト内のコンテンツに関連する広告を自動的に表示する仕組みで、Googleの「アドワーズ」やYahooの「Yahoo!プロモーション広告」が有名(それぞれ、先述の検索連動型広告とコンテンツ連動型広告の両方を取り扱っている)です。
例えば、ダイエットに関連するサイトならダイエット関連の広告が、旅行に関するサイトなら旅行関連の広告が自動的に表示されるので、サイト運営者には自分で広告を選ぶ手間をかけずにサイトにマッチした広告を掲載し続けることができるというメリットがあります。
これらの広告が具体的にどういった場所に掲載されているのかと聞かれると答えるのが難しいのですが、Googleのものは主に無料ブログ(ライブドア・アメブロ・etc)などに、Yahooのものは主にYahoo!ニュースなどによく掲載されています。
以下のように広告の右上の「iマーク」にマウスカーソルを載せると「Ads by Google」や「Yahoo!JAPAN広告」といったメッセージが表示されるので、広告事業者の判別は容易です。
ポイントサイトに怪しげな広告が掲載されている理由
以上を踏まえた上で、まともなポイントサイトに「○○するだけで月収100万円!」のような怪しい広告が掲載されてしまう理由を解説します。
コンテンツ連動型広告を掲載しているから
1つ目の理由は、ポイントサイトがコンテンツ連動型広告を掲載しているからです。
ポイントサイトはお小遣い稼ぎや副業といった内容のサイトであるため、コンテンツ連動型広告を掲載していると自動的にお小遣い稼ぎ関連や副業関連の広告が表示されてしまいます。
そして、そういった広告の中には「○○するだけで月収100万円!」といったものも含まれているので、ポイントサイト側が意図せずとも怪しげな広告が表示されることが多々あるというわけです。
Google・Yahoo以外の広告だから
ただ、コンテンツ連動型広告の中に必ずしも怪しげな広告が含まれているというわけではありません。
例えば、Googleの「アドワーズ」やYahooの「Yahoo!プロモーション広告」では出稿される広告の審査(基準)が厳しいため基本的に怪しげな広告は存在しませんし、仮に一時的に出稿されたとしても自動チェックや目視のチェックによって遅かれ早かれ出稿停止になりるため私達の目に触れる機会はほぼないと言えます。
「じゃあ、何でポイントサイトに怪しげな広告が表示されているのか?」という疑問が浮かびますが、それはポイントサイトに掲載されているコンテンツ連動型広告がGoogle・Yahoo以外のものだからです。
というのも、Google・Yahooのコンテンツ連動型広告は「出稿される広告」の審査(基準)だけではなく「広告を掲載するサイト」の審査(基準)も同じくらい厳しく、基本的にお小遣い稼ぎや副業関連のコンテンツを扱うようなサイトには掲載することができません。
従って、ポイントサイトにコンテンツ連動型広告を掲載しようと思ったら必然的にGoogle・Yahoo以外を選ばざるを得ないのです。
加えて、Google・Yahoo以外のコンテンツ連動型広告は「出稿される広告」の審査(基準)がだいぶ緩いという特徴があるため、結果としてポイントサイトに怪しげな広告が表示されてしまうというわけです。
個別広告の管理が追いつかないから
先述の通りコンテンツ連動型広告はサイトの内容にマッチする広告が自動で表示されるという仕組みですが、一応表示される広告をブロックする機能があります。
例えばGoogleのアドワーズだと広告のドメイン名を指定すれば当該広告を一律ブロックできるようになっていますし、他の事業者についても同様の仕組みがあるものだと思われます(確認したわけではありません)。
そのようなブロック機能を活用すればポイントサイトに怪しげな広告が表示されるのを防止できるような気がします。
しかし、そういった広告は雨後の筍のように次から次へと新しいものが出てくるのでブロックする作業が追いつかないですし、そもそも「サイトの内容にマッチする広告が自動で表示される」という仕組みが仇となって具体的にどんな広告が表示されているのかをポイントサイト側も把握できていない(と思われる)という問題点もあります。
表示されている広告が分からなければブロックしようもなく、結果として私達ユーザーがポイントサイトにアクセスしたときには「○○するだけで月収100万円」といった広告が表示されてしまっているのです。
怪しげな広告を見つけたときの対処方法
ポイントサイトで怪しげな広告を見つけたときの対処法は主に以下の3つが考えられます。
無視する
一番簡単なのは無視することです。
どのような広告が表示されていても、クリックしたり広告のサイトを訪問したりしない限りは無害だからです。
「触らぬ神に祟りなし」という諺や「藪蛇」という言葉の通り、接触する必要のないものにあえてこちらから近寄っていく必要はありません。
広告事業者に意見する
また、コンテンツ連動型広告は「広告に対するご意見」を送信する機能が付いているのが一般的です。
基本的に広告の右上に表示されている「iマーク」をクリックすると「ご意見送信用のページ」が開いてそこから手続きできますので、広告の内容があまりにも酷いとか詐欺まがいだと感じられる場合には「ご意見」してみても良いと思います。
ただし、「ご意見」したからといって必ずしも広告が出稿停止になるとは限りません(最終的には広告事業者の判断次第)。
広告の表示停止もできる
なお、「ご意見送信用のページ」には広告の表示を停止させるための選択肢が用意されていることが多いです。
従って「ご意見」送信と合わせて表示停止を希望すれば以降は当該の広告を目にすることはなくなりますので、何度も目にして気になるようなら表示停止にしてしまいましょう。
ただ、あくまでも「あなたに対してだけ表示停止になる」という機能であるため、他のユーザーのために表示停止にしようと思ってもそれは無意味です。
ポイントサイトに通報する
※以下は「ご意見」とは異なり正規の手続きではない(直訴に近い)ため、もし実践するなら自己責任でお願いします。
地味に一番効果的だと思われるのはポイントサイトに対して怪しげな広告が掲載されている旨を通報することだと思います。
ポイントサイトとしては清く正しくサイト運営をしているのに怪しげな広告のお陰でサイトの評判を落とされては堪らない(※)はずなので通報したら対処してくれるかもしれません。
※サイト内のコンテンツと広告の区別がつかない人は少なくないはずなので、人によってはポイントサイトが詐欺まがいの行為を働いているように勘違いする可能性があります。
その際は単に「怪しい広告が掲載されているからどうにかしてくれ!」とだけ言っても相手も困りますので、通報するなら少なくとも当該広告の内容や広告をクリックした後に開くページのURLなども一緒に伝える方が良いでしょう。
そうすれば、ポイントサイト側も当該広告のブロックをしやすいはずです。
ただし、この場合も対処してくれるかどうかはポイントサイト次第なので確実な方法ではありません。
まとめ
怪しげな広告は主にスマホ版のサイトに掲載されていることが多いです。
上記の通り、コンテンツ連動型広告の仕組みを考えると完全に排除することは困難なのですが、現在はパソコンからよりもスマホからポイントサイトを利用する人の方が多いでしょうし、スマホを持つ敷居や年齢層が下がってきたことでネットリテラシーが十分ではない人達が怪しげな広告に興味を持ってしまう危険性やポイントサイトの評判が落ちてしまう危険性(サイト内コンテンツと広告の区別がつかない人は少なくない)などもあるため、ポイントサイトには何とか対処してもらいたいところです。
ポイントサイト運営を継続するためには広告収入も大事なのでしょうが、ユーザーが安心して利用できる環境を作るのもポイントサイトの努めだと思います。
なお、そういった怪しげな広告は「○○するだけで月収100万円!」や「日給○万円!」のような(ネタとして)なかなか興味深い内容のものが多いので、今後実際にそれらのサービスを利用・登録してみて実際の内容を紹介するような記事も書いていく予定です。
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